『アイツヲコロセ』

私の中で獣が言ってる
でも私はもうだめだ、でもやることは1つだけ

『アイツヲコロセ』

「やってやるヨ・・・」

高杉を殺す
今私がしなくてはいけない事はこれだけだ
銀ちゃんを守るにはこれしかない、そのためなら獣の言うことぐらい聞いてやる
そんな私を見て高杉は笑った

「へぇ・・・俺を殺るつもりか・・・はっ、銀時のためなら何でもやんだな」
「一応ヅラを助けに来たアルよ」
「あぁ、そーかぃ」

コイツの考えていることはよくわからない、わかりたくもないが
ただコイツが許せなかった
ヅラに何かしたのかもしれないということと、
銀ちゃんに何かしようとしているのが許せなかった

「本気で来いヨ」
「まぁ、まて・・・どうしてもお前と闘いたいんだとよ・・・コイツは」
「?」

高杉の後ろから男が一人現れた
外見は人間のようだが爪は鋭く尖っている
そして何より、眼が冷めている
あの眼は、闘いに本気になったパピーの眼ににている、と思った

「こいつぁ辰羅だ、お前と同じ蛮族さ」
「・・・」
「こんにちは・・・神楽さん・・・?」
「何で私の名前・・・」

油断するな、耳元で警告が鳴り響く

「コレは失礼・・・先日星海坊主と会いましてねぇ・・・あなたのことを聞き出したんですよ」
「・・・パピー?」
「えぇ、あの有名な星海坊主の娘なら強いと思いましてねぇ、それであなたのことを聞き出したんですよ」
「それで、パピーは・・・」
「あぁ・・・」

ニヤ、と眼を細める

「さて・・・どうなったんでしょうねぇ・・・?」
「てめぇっ・・・!!」

ドォォォン

船の壁が破壊される

「さすが夜兎だ、すごいパワー・・・」
「だまれぇっ!よくも・・・よくもパピーを!!」

崩れた壁からでてくる辰羅
そこにめがけてダッとかけだす神楽
男に向かって走り、力任せに殴った
何も考えずに、無心で、感情で動いていた
血が・・・血がうずく

「お前がっパピーをっ!」

そう言いながら殴り続ける
自分の手からも血がでてきたが痛みは感じなかった
どのくらいたったか、自分もボロボロになりながら男の前に立っていた
全身で息を吸いながら怒りに身を任せていた
男が立ち上がった
ニッ、と笑い口の血をぬぐった

「・・・もういいですか?あんまり効きませんね」
「!」
「あなたはまだ本気ではないんでしょう?・・・今度はこっちからいきますよ!」

男の体が消えた

びゅっ

男の持っていた刀が神楽の頭を狙っていた
ばっと飛びのく神楽

「さすが、ですね」

コイツ、強い・・・早く倒さないと・・・
ダッと男に向かって走り傘で脇腹を殴り飛ばした
よし、これでしばらくは動けないはず・・・
そう思った瞬間、脇腹に鋭い痛みが走った

「!!」

男が神楽の脇腹を持っていた刀で刺したのだった

「うあぁぁぁ!!」

あまりもの痛みに床にたおれる

「いてて・・・まだ小さいのによくやる・・・」

男が神楽を見下ろしていた

「君は・・・あまり傷ついたことがないんじゃないか?」

不気味にほほえみ、刀を首筋にあてた

「・・・」
「ないだろう?人間より体は頑丈、いつも人は傷つける・・・殺す側だ」
「・・・何が言いたいんだヨ」

ふっと笑った男の目は獣の目だった

血を求める

獣の目

「あなたもたまには傷つく側の痛みをしったらいいんですよ」

そう言って持っていた刀を天にかざした

「何するつもりアル・・・」
「・・・見たいんですよ、傷ついたことのない人が傷つく姿を」

その瞬間手をいきおいよく振りおろした

「うぁっ!!」

刀は神楽の太ももを貫いた

「・・・どうですか、痛いでしょう」

ニヤリと笑う男に神楽はとてつもない憎しみを感じた

「ぐっ・・・こっのサド野郎がぁぁ!」

男の顔に向かって唾を吐いた
それは男の顔にかかった

「あなたは、人を怒らせることがお好きなようだ」

刺さったままの刀がさらに深く抉り込む

「わぁぁっ!!」

痛い・・・助けて・・・!
意識が遠のく
だめだ・・・ここで倒れては
ここで倒れたら誰がコイツを止める?
私しかいない
みんなを守らなきゃ

「!?」

男の持つ刀の柄に血にまみれた小さな手がそえられた
その手は柄を持ち、引き抜こうとしている
まだこんなに力が残っているのか・・・
嫌な音をたてながら刀が抜かれていく
なにも映っていない目で男をみつめる
その目はただ怒り、憎しみの炎が燃えているだけだった

ゾク

男の背中に寒気が走った
これが夜兎の目・・・
そう思っているうちに刀は完璧に引き抜かれ刀からポタポタと血が滴る
下半身は血だらけで、」どこが傷口なのかもわからない
すっと立ち、刀を持つ神楽
男に向かっていった
「・・・次も私の番ネ、コレで、終わりヨ」



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