さわさわ。
公園の木々が風でなびく。
さわさわ。
そろそろ夏がやってくる。
さわさわ。
公園のベンチに見慣れた番傘発見。
本当はこっち
「何やってんでさァ」
「沖田」
ベンチに座っている神楽を見下ろす。
「じゃーん。これアル!」
びしっと顔の前に突き出されたのは真っ白な紙。
「・・・意味わかんねーんですけど」
「あ、書き忘れたアル」
ベンチに紙を置き、どこからか鉛筆を取り出して紙に縦に線を引いてその二本の線の間に適当に線を引く。
「・・・あァ」
あみだくじ。
迷った時に重宝されたりするあみだくじ。
天の神様に全てを任せる(神様は責任重大だ)
「コレ、やるネ!」
どっちかを選べ!と言われたから適当に右を選ぶ。
これで変な結果だったら神様、怨みやすぜィ。
「右アルナ!ぇー、っと」
どうやら終わったらしい。
「どうだったィ?」
「ハイ、結果発表アル!」
じゃかじゃん!と俺にバッと突き付けてきた。
目線をだんだん下にもっていき、グルリとたどり着いた答えに丸がつけてあった。
「・・・大、嫌いですかィ」
「そ!大嫌いアル!」
うわ。正直凹む。
なんだって、そんな事書き込むか。
選択肢は大嫌いと、大好き。
「でもネ」
紙を持って棒立ちしてる俺から紙を奪い取り、何やらまた書き込んでいる。
「ホントは、こっちアル」
紙を俺に向けて、指で示す。
示された先は、 大好き。
Title by Nitro!!!:『両思いの恋』