じめじめした夏
やっぱり梅雨は大嫌い


梅雨の中で出会ったニオイ 

朝からずっと降り続く雨

・・・だるいアル

太陽がカンカン照りも辛いけど

愛用の傘を持って雨の降る中を歩く

今日から梅雨入り

じめじめしてて心の中もじめじめするから

なんでそんな日に歩いてるかっていうと私が昨日こっそり食べちゃった銀ちゃんのチョコレートを買いに行った帰り道

無いことを知った銀ちゃんがふてくされちゃってちょっと悪いかな、と思って買いに行った。新八のお金だけどネ

ざぁざぁ

肩に雨が当たって冷たい

憂鬱

町をあるく人たちもうつむいて歩いてる

私も下を向いて歩いてたら人に当たった

ドン

「ひゃぁ」
「ってぇ・・・」

慌てて当たった人に謝った

「すいませ・・・」

言葉はそこで止まった

「おい、その続きはどうしたよ」
「げ、多串君かヨ」
「げ、とは何だ、げ、とは」

ぶつかった人は泣く子も黙る真選組副長、土方十四郎

「こんな奴に会うなんて最悪な一日ネ」
「お前には言われたくねーよ」

ツン、と鼻につくニオイ

「多串君・・・くさい」
「俺自身がくさいみたいな言い方すんな」
「同じことヨ」

実際は彼の吸うタバコのにおい

「美味しいアルカ、それ」
「あぁ?」

私はタバコを指さす

「美味しいって言うか・・・」
「何アルカ」
「大人の味だ」
「・・・銀ちゃんと同じ子というのネ」
「銀時?」
「銀ちゃんにオロナミンCの味をきいたら大人の味、って」
「・・・」

あの銀髪と同じ事を言ったなんて・・・

「ちょっとソレよこすネ」
「なっ、ちょ、やめろって!」

タバコを奪おうとする神楽を必死に止める

傘がずれて雨が顔に当たる

「あっ!」
「・・・」

雨があたってタバコが地面に落ちた

「・・・」
「・・・」

なぜか沈黙


「・・・めん」
「?何か言ったか?」

沈黙を破った小さな声

「ゴメン・・・アル」

その小さな声は注意してきかないと聞こえないような声で
おもわず噴きだしてしまった

「!!」

顔を赤く染めて殺人級のパンチを繰り出してきた

「すまねぇって、おい!やめろって!」
「〜〜〜〜!!」

何とか攻撃をかわして転がっていた傘を拾う

「ホラ」

そう言ってアイツの傘も拾ってわたす
素直に受け取る

「へっきし」

小さくくしゃみをする神楽

「帰るか、もう夜も遅いしな、送ってやるよ」
「いやアル!こんな夜遅くなにをするつもりアルかぁ!」
「バカかぁぁぁ!!」

はぁ、何だってんだこいつは

「警察の仕事のうちだ」
「わかってるアル」
「・・・」

なんだかあの眼鏡少年が可哀想になった

「ほら、早く〜」
「わかってる」

そういって夜の町へ向かう

いつの間にかじめじめは気にならなくなっていた